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  • より深いオタク活動に必要なもの:クラシック音楽
    日本語訳/コンテンツについて 2024. 11. 8. 00:11

     映画やゲーム、アニメなどの映像メディアを分析する(あるいはオタク活動をする)際に、一般的な静止メディア(マンガやイラスト、小説など映像作品ではないもの)では「全く」表現が不可能なことがあります。シーンが再生されるような効果は、紙束にアニメーションのように一枚一枚細かく絵とその動きを描き込めば再現できるかもしれません(あるいはハリーポッターの預言者新聞のように魔法を使うか...)。しかし、絶対に不可能なのが「音楽と音声の再生」です。個人的に、再生メディアと静止メディアの魅力の違いについて基準を設けるとしたら、それはまさに音楽と音声にあると思います。もちろん、最近ではウェブ技術の発展により、ウェブ漫画でもプロデューサーが最終的に演出したバックグラウンドミュージック(以下「BGM」)が一緒に流れることがありますが、歴史的な観点から見て、最も早く映像メディアと共生関係を築いたコンテンツはやはりBGMではないでしょうか。

     

    【ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還】に登場するあの象騎兵のラッパの音は、映像を見ただけで自動的に再生される不思議さ

     

     もちろん、BGMは演劇の時代から存在しており、その発展の過程でオペラやミュージカルなどが誕生しました。このような流れの中で、世界初の「映画」が誕生し、まだ音声録音や出力技術が十分に発展していなかった時代には、専門の楽団が劇場でライブ演奏をしていたそうです!

     

    無声映画の時代ではこのようにオーケストラがリアルタイムで背景音楽を演奏したとか

     

     現在でも多くの場所で絶賛公演中のゲームBGMコンサートやアニメ、映画のBGMコンサート、巨匠作曲家のコンサートなどで、該当するBGMが流れるシーンをスクリーンに映し、シンフォニー級のオーケストラがライブで演奏するのは、無声映画の時代の感性を間接的に感じさせるというアイロニーもあります。

     

    このようなコンサートに行きたいのにお金がない!!

     

     BGMの歴史が積み重なっていく中で、多くの作曲家が戦国時代のように才能を発揮する一方で、「クラシック音楽」の演奏も活発になったと推測されます。これは仮説ですが、当時、劇場で上映時間に合わせて楽団が演奏しなければならず、映画に合わせたオリジナルOSTを演奏することもあったかもしれませんが、それには劇場主や楽団にとって時間と練習費用が莫大にかかるのは明らかです。しかし、映像の雰囲気に合うクラシック音楽を選べば、楽譜を手に入れるのも簡単で、演奏者たちが既に知っている曲である可能性が高いため、練習時間を大幅に短縮でき、観客も(当時は教養を持つ中上流階級が劇場に訪れていたことでしょう)馴染みのある曲を聞きながら失敗のリスクを減らせる一石二鳥の効果があったのがクラシック音楽だったのだと思います。このようにクラシック音楽を使うことが一種の「慣習」や「流れ」となり、本格的な録音・出力技術と無線通信が発達したトーキー映画と映像の時代が到来しても、クラシック音楽のBGMを使うのは当然のことの一つとなったのでしょう。そのため、昭和時代の懐かしの映像をYouTubeなどで見てみると、非常に馴染みのあるクラシックメロディが流れているのを確認できます。

     

    https://www.youtube.com/watch?v=973ap_5whYs&ab_channel=%E3%81%B5%E3%81%98%E3%81%AE%E3%81%8F%E3%81%AB%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB%EF%BC%88%E9%9D%99%E5%B2%A1%E7%9C%8C%E5%BA%81%E5%85%AC%E5%BC%8F%EF%BC%89

    このようにニュースのイントロなどにクラシック音楽やジャズがよく使われていました

     

     もちろん、この流れの中でクラシック音楽は引き続き消費されると同時に、それをより効果的に演出するための研究も続けられました。そして映画を超えて、今やサブカルチャーのオタク活動の対象となるアニメやゲーム分野にも適用されています。日本のテレビアニメの場合、意外にもクラシック音楽BGMの採用歴史はなんと「最初の日本テレビアニメ」からです。参考映像として、1963年に放送された【鉄腕アトム(韓国名:宇宙少年アトム)】第1話から、あの有名なベートーヴェンの【交響曲第5番 第1楽章】(運命交響曲としてよく知られている)が演奏されています。

     

    https://youtu.be/vpk_GfngimI?t=334

     

     アトムを作った父親であるテンマ博士が、アトムを作ることが一種の「運命」であることを暗示しつつ、ピアノを弾くような手の動きやリズム、楽器の音に合わせて動く計器など、映像メディアで音楽演出とどれほど興味深くコラボレーションできるかを示す例は…昔からたくさんありました!

     もちろん、電波に乗る大衆的なアニメーションや劇場アニメーションの歴史はアメリカがはるかに先行しており、当時ディズニーの数々の作品やハンナ&バーバラの【トムとジェリー】からもこのような演出が一般的に使われていました。あからさまにディズニーは【ファンタジア(1940)】でバッハの【トッカータとフーガ(BWV 565)】を筆頭にクラシック音楽をアニメーションで表現し、これが後に巨匠と呼ばれる多くの日本のアニメーターたちに感動を与え、モチベーションを与えました。そのため、現在【ワンピース】や【ドラゴンボール】などの制作会社として有名な東映アニメーションの創立初期の目標が「日本のディズニーになること!」であり、ディズニーをベンチマークした作品が数多く登場しました。この流れの中で【鉄腕アトム(1963)】で【ベートーヴェン交響曲第5番第1楽章】が演出され、それ以降現代に至るまでクラシック音楽はそのまま演出に使われたり、パロディや編曲されて様々に使われています。

     

    https://www.youtube.com/watch?v=2p8sjVxHS50&ab_channel=%E8%9B%99%E5%A6%96%E7%8E%8B

    東映アニメーションの記念すべき初の劇場アニメーション【白蛇伝(1958)】、非常にディズニーをベンチマークしたことが見て取れます。

     

     特に、現代に入り著作権法が非常に厳しくなり、使えるオリジナルメロディが急速に枯渇し、音楽著作権法に対する改正論も強まっています。そこにAIまで戦いに参入し、オリジナルメロディの枯渇がさらに深刻化する時代に、クラシック音楽は一筋の光であり、息抜きの手段であり、優れた演出の基盤にもなっています。まず「クラシック」という言葉を見てみましょう。その名も「古典」!古典とはなぜ古典なのでしょう?昔から存在しているからこそ古典なのです。少なくとも80〜100年ほど前のもの?あっ!そうなるとどうなる?著作権から解放だ!!という計算で、K-POPはもちろん、様々なBGM作曲家たちも大いに愛用しています。

     

    https://www.youtube.com/watch?v=IJObP459ogg&ab_channel=%EB%8B%AC%EB%B9%9B%EC%86%8C%EB%82%98%ED%83%80

    今では聞くだけで456億ウォンがかかった戦いが始まる気がする  

     特に映画やアニメなどでは、このクラシック音楽が本来持っていた音楽自体のストーリーテリングが映像の演出に大きな助けを与える効果があります。上で述べた【鉄腕アトム(1963)】の【ベートーヴェン交響曲第5番第1楽章】の意味などがあり、キューブリック監督の名作【2001年宇宙の旅】では、類人猿が骨を持って動物を狩り、頭骨を砕くシーンで流れる「リヒャルト・シュトラウス」の【交響詩 ツァラトゥストラはかく語りき】の「日の出」の部分は、「フリードリヒ・ニーチェ」が書いた【ツァラトゥストラはかく語りき】という作品の内容自体がすべての人間を超えた存在、究極の存在である「超人(ウーバーメンシュ)」を描いた作品であり、このように類人猿が道具を使う進化を通じてすべての種から「超越」することを、私がここで長々と説明することなく、耳で分かる形で伝えています。また、このような演出は、私が以前の投稿でも言及した【無責任艦長タイラー】の最高のクライマックスシーンで流れる【ウィリアム・テル序曲】でも同様の概念です。

     

    https://www.youtube.com/watch?v=HSd9-6jkxao&ab_channel=AmericanBadAss

     

     そして、原曲自体が非常にインパクトがあるため、あちこちでアレンジやパロディされて使われている「ホルスト」の【組曲『惑星』 -火星パート-】が有名です。その特有の追い立てるリズムと戦争の恐怖、緊張感を表現する演出のおかげで、ゲームのBGMとしても、アニメのBGMとしてもよく使われます。

     

    https://www.youtube.com/watch?v=cXOanvv4plU&ab_channel=BBC

    まず、ホルストの【組曲『惑星』 -火星-】の原曲を聴いてみましょう。

    https://www.youtube.com/watch?v=AtmRFl_hfbA&ab_channel=%E8%8B%91%E7%B4%AB

    【トップをねらえ!ガンバスター/ダイバスター】でパロディされた(あるいはインスパイアされた)バージョン

    https://www.youtube.com/watch?v=zcRgONLNJ-Y&list=PLmS-yZ7dVeayfAgAfxgjIq9toQEEpq690&index=50&ab_channel=avendesora.

    【うる星やつら(リメイク版)】のBGMとしてもパロディされて登場し、

     

    https://www.youtube.com/watch?v=Qoq77DsOYlc&ab_channel=theExPeriMenTorYoutubechannel

    【三國志8(旧版)】の作戦会議BGM

    https://www.youtube.com/watch?v=Z-U3YLL8koI&ab_channel=theExPeriMenTorYoutubechannel

    【三國志13】の呂布テーマでは、少しゆっくりと演奏されたバージョンで登場します

     

    https://www.youtube.com/watch?v=xLmPp1ix2Fw&ab_channel=%E8%B6%85%E9%AB%98%E9%9F%B3%E8%B3%AABGM%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93

    少し戦闘狂のイメージがある【モンスターハンター】シリーズの古龍「イヴェルカーナ」のBGM。オーケストラ火星の基本リズムを取り入れながら、氷のテーマとピアノ協奏曲で編曲された感じが強いです(途中で【モンスターハンター:アイスボーン】のテーマ曲もアレンジされています)  

     また、逆にシーンの矛盾性を極大化する装置であり、「歌詞を知ると演出的な説明になる」方法としても使われます。あまりにも有名な【エヴァンゲリオン】の「カヲルさよなら」シーンで使われた【ベートーヴェン交響曲第9番『合唱』】です。主人公の碇シンジが作中で唯一残った友人である渚カヲルを殺さなければ世界が滅亡するという岐路に立たされ、そこで流れる軽快な音楽。しかし、その音楽のドイツ語の歌詞はこれまでの碇シンジの経験と現在の状況、作品の世界観を同時に説明し、作中の後の伏線まで間接的に説明する演出の総合セットが含まれています。

     

    https://www.youtube.com/watch?v=kbN-dubqANU&ab_channel=Demoshi

    今では演出として称賛されていますが、当時は放送事故ではないかと思われた演出

     

     このほかにも紹介したい作品や曲があまりにも多くて、一つ一つ全部説明できないのが残念です...他にも触れたかったものとしては【デジモンアドベンチャー】の【ボレロ】や「ドビュッシー」の【月の光】など本当に多いのですが...機会があればまた投稿してみようと思います!ありがとうございました!!!

     

    いまだにこの時のデジモンを超えるデジモンが出ない理由はBGMのせいか?

    あ、それでこういうことを知っていると何の役に立つかって???

    賢いオタクのように見えるという大きなメリットがありっす!!!(笑)

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