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料理と調理で解釈してみる映像作品の構成とストーリー日本語訳/コンテンツについて 2025. 4. 30. 22:58
*本記事の特性上、作品のネタバレが含まれています。ネタバレを避けたい方はご注意ください。
今回の投稿は、読みながら少しお腹が空いてくるかもしれません。最近、興味深く鑑賞したりプレイしたりした作品が、明らかに似たようなストーリーテリングを持ちながらも、それぞれの個性が明確で「別の作品」と感じられたからです。ただ、これらの作品の構成や結末、進行がある程度予測できるのに、飽きずに似たようなジャンルを楽しめる理由は何なのだろうと考えてみました。そして私なりの解釈を効果的に伝えるにはどうしたらよいか…と悩んだ結果!そう、「料理」に例えると、非常にしっくりくるような気がしたため、今回はこのテーマでお届けします。
美味! まず、今回興味深く視聴したりプレイした作品とは、映画『DUNE/デューン』、アニメ『逃げ上手の若君(以下:逃げ若)』、そして以前にも紹介したゲーム『ユニコーンオーバーロード』です。この3作品を私と同じように知っている方もいるでしょうが、初めて触れる方のため簡単に説明すると、これらの作品は全て「貴種流離譚(きしゅりゅうりたん)」系のストーリーテリングを持っています。「貴種流離譚(貴種漂流譚とも言う)」とは、日本文学や歴史、民俗、神話などでよく見られるストーリーのパターンで、「高貴な身分の主人公がある日突然その地位を失ったり、どこかへと流されながら試練を乗り越え、強く尊敬される存在へと成長していく」形の物語です。
高句麗の建国神話である『朱蒙』も貴種流離譚に含まれますね! そこで『デューン』の場合、宇宙の皇帝に仕える名門アトレイデス家の後継者でまだ10代の少年、ポール・アトレイデスが家同士の権力争いに巻き込まれ、砂漠の惑星アラキスの統治を命じられ移住します。しかし敵対家の陰謀で一夜にして父を失い、多くの家臣と財産、権力を奪われ、命からがら母親と脱出します。そこで忠誠心の強い家臣と再会し、アラキスの先住民族「フレメン」から救世主を意味する「リサン・アル=ガイブ」と崇められ、彼らと協力して試練を克服し、反撃を準備します。
リサン・アル=ガイブ!!! 次は『逃げ若』。実際の歴史を基に漫画的な誇張した設定や演出を盛り込んだ作品で、まだ完結していないため、実際の歴史通りになるか独自の解釈を加えるかは未知数です。ただ、作品の進行は実際の歴史をベースにしているため、軽いネタバレ(?)をすると、鎌倉幕府末期、実質的な支配者だった北条家の家臣、足利高氏(尊氏)が裏切り、一夜にして北条家が炎上します。その後、北条家の後継者の一人、北条時行が辛くも生き延びて逃げ延び、北条家の家臣だった諏訪家の助けを得て、足利家に対抗する力と仲間を集め、鎌倉奪還に成功する物語です。
アニメ化により名シーンを生んだあの作品… 最後に『ユニコーンオーバーロード』。架空のファンタジー世界の平和なコルニア王国で反乱が起き、圧倒的な反乱軍の力で女王イレニアが戦死します。イレニア女王の忠臣ジョゼフが幼い王子アレインを連れてバレヴィア島に逃亡し、アレイン王子が成長するまで密かに育てます。10年後、コルニアを支配した反乱軍の脅威がバレヴィア島まで及ぶと、時が来たと判断し、アレイン王子を中心に大陸解放を目指して仲間や支持者を集め、古代の試練を克服しながら魔法の力を手に入れ、反乱軍の指導者バルモア将軍に挑みます。
特に料理が印象に残るゲーム こうして書いてみると、3つとも似たり寄ったりの作品に見えます。実際、『スーパーマン』や『スパイダーマン』、『キャプテン・アメリカ』のようなヒーローが悪党を倒す話も、設定や描き方が違うだけでストーリーの骨格は似ています。でもまさにこの設定や演出、技法の違いによって私たちは同じ素材でも飽きずに作品を楽しめるわけです。
ところで、この作品はヒーロージャンル?それともピカレスク? まず、ストーリー自体は「料理のメイン食材」と例えられます。貴種流離譚なら「牛肉料理」、ヒーロージャンルなら「豚肉料理」、過激なドラマなら「激辛チキン料理」のような大きなカテゴリーです。 そしてストーリーを彩る「ジャンル」は料理の調理法に当たります。焼くか、煮るか、生で食べるか。同じ牛肉でもファンタジーなのかSFなのか歴史物なのかで味わいが変わります。「背景設定や追加ジャンル要素」はソースやスパイスです。
『食戟のソーマ』は、一つの主材料で多様な表現を見せる代表作かもしれません。
『食戟のソーマ』は、一つの主材料で多様な表現を見せる代表作かもしれません。 次に、物語の進行においてキャラクターは欠かせませんよね。主人公は当然「料理の主材料」、脇役や悪役などは「料理に入る副材料」だと思います。例えばプルコギを作るとしても、ただ肉と醤油だけでは作りませんよね。玉ねぎやニラ、ニンジンなど色々な食材を加えて炒めます。そして、その材料同士のシナジーが料理自体の完成度を高めます。だからこそ、名脇役、名悪役が必要なんですよね。また、そのキャラクターの魅力やデザインの素晴らしさは「材料の鮮度」に例えられます。いくら劇中で重要な役割のキャラクターや主人公であっても、魅力がなく、デザインの失敗によって大衆に距離感を感じさせてしまえば、いくら美味しく調理しても材料の鮮度が悪くてお腹を壊す可能性があります。ただでさえ最近の欧米圏ではこういうキャラクターデザインが多くて本当に残念です…。あ、そういえば「あの作品」について質問が出るかもしれませんね。最近台湾で制作され、韓国でヒットしている武侠ゲーム『活侠伝』です。下に参考画像を添付しますが、主人公が…本当に信じられないほど不細工で、劇中でもその外見が原因でさまざまなエピソードが出てきます。しかし、それでも本作が人気の理由は、その主人公の醜い外見が作中でどれほどカッコよく昇華されたり、素晴らしい演出として消化されているかを見ると、これは一種の「食材の発酵」という技法ではないかと考えます。キムチやチーズ、さらに言えばホンオフェ(エイの発酵食品)や臭豆腐なども、強烈な匂いや香りで拒否感を感じさせることがありますが、その味は香りとは異なり、慣れて味わえるようになるとむしろその魅力にハマるのと同じ原理ではないでしょうか。
本当に冗談抜きで、真ん中のキャラクターが主人公兼プレイアブルキャラクター 次に一番重要な部分として、明らかに同じ料理、同じ材料、同じフランチャイズ店であってもA店とB店の味が違う原理、つまり最終的なディレクティングや演出こそが、すべての料理と調理におけるアルファでありオメガである「調整」だと思います。監督や演出家は、同じ貴種流離譚という牛肉料理を作るとしても、材料の選定や鮮度判断、塩やソースの調整、焼くならどれくらい焼くか、生で食べるならどんな厚さに切るかなど、そのセンスや実力によって名店にも閑古鳥が鳴く店にもなります。だから監督や演出家の能力次第で作品が左右されやすく、一部の監督は俳優より有名になったりします。先ほどキャラクターのデザインや魅力を材料の鮮度と言いましたが、監督や演出家はキャラクターのデザインや魅力を決定づける俳優や声優を成長させる役割も担っています。つまり新鮮な材料をさらに新鮮にしたり、より新鮮な材料が手に入らない場合、熟成させてさらに風味豊かな味を引き出すようディレクションすることを見ると、まさに真の料理人そのものではないかと思います。
??? : 「豆腐を新鮮に配達しようとして、運転が上手になりました。」 さらに表現したい内容や比喩はたくさんありますが、分量の関係上省略して最後に音響&音楽について例えると、これは「盛り付け(プレーティング)」に例えられると思います。学校の自習時間や勉強中にスマホでこっそり音量をゼロにして作品を見ても、ひとまず作品を理解するには大きな問題はありません。そもそも音響や音楽がない漫画や小説ジャンルもありますが、それはまた別の解釈が必要な領域だと思います。それでも、私が『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド&ティアーズ オブ ザ キングダム』のポスティングでも述べたように、音響&音楽は絶対に無視できない領域です。人の無意識を刺激する部分であるため、料理を食べる前に盛り付けられた料理の構図を見て脳が活発に想像を巡らせ、料理の味を無意識のうちに味わうのと似ています。また、料理の盛り付けでその料理自体のストーリーテリングを補助する手段としても使えますし、日本料理でよく見られる丁寧な盛り付けのように、緊迫したアクションシーンであえて背景音楽を入れずに効果音だけを強調する演出も可能です。ホラー映画の場合、サウンドを消したり変えるだけでも恐怖要素の大半が飛んでしまうほどです。また、音響効果があまりにも荒唐無稽で音楽が非常に適当に作られたような安っぽいBGMが重要なシーンで流れると、作品への興味自体が薄れる効果もあります。それでも音響&音楽なしでも作品鑑賞が可能なように、調理された料理をただザルに入れてスプーンで食べても料理を食べることができるように、音響&音楽は非常に独特な位置にあると思います。
もちろん、盛り付け自体が料理のアイデンティティになるケースもあります! こうした原理で、明らかに知っているストーリー/明らかに知っている味であっても、引き続きコンテンツ消費/食事を楽しむことができるのだと思います。牛肉をステーキでもハンバーガーでもカルビ煮込みにしても味が違い、A店とB店のハンバーガーの味が異なるように、ストーリーが似ていても異なる材料や調理者の手によって異なる味を感じられる原理と似ているのではないでしょうか。ひとまずお腹が空いたので今日のポスティングはここまでです!ありがとうございます。楽しいお食事を!
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